【2026年4月23日】借金13の正体は何か。2026年ドラゴンズ投手陣を徹底解剖する
2026年4月23日
4月23日時点で4勝17敗、勝率.190。セ・リーグ最下位。
数字だけ見れば、目をそむけたくなるような現実だ。2025年シーズンも苦しんだ中日ドラゴンズは、井上一樹監督の2年目となる今季もいまのところ厳しい船出が続いている。
ただ、この記事ではただ「ドラゴンズがダメだ」と嘆くのではなく、投手陣というレンズを通してチームの今を整理し、それでも「まだこれから」と信じられる理由を一緒に探していきたい。
📊 2026年 セ・リーグ順位表(4月22日時点)
まずリーグ全体の中での中日の位置を確認しておこう。
← 左右にスクロールできます →| 順位 | チーム | 試合 | 勝 | 敗 | 勝率 | 勝差 | 得点 | 失点 | 打率 | 防御率 | 失策 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ヤクルト | 21 | 15 | 6 | .714 | — | 73 | 58 | .250 | 2.40 | 10 |
| 2 | 阪神 | 22 | 14 | 8 | .636 | 1.5 | 100 | 78 | .267 | 3.40 | 10 |
| 3 | 巨人 | 21 | 12 | 9 | .571 | 1.5 | 69 | 63 | .228 | 2.77 | 12 |
| 4 | DeNA | 20 | 10 | 10 | .500 | 1.5 | 83 | 76 | .265 | 3.23 | 12 |
| 5 | 広島 | 19 | 7 | 12 | .368 | 2.5 | 48 | 67 | .202 | 3.36 | 3 |
| 6 | 中日 🐉 | 21 | 4 | 17 | .190 | 4 | 61 | 92 | .252 | 4.06 | 15 |
この表から3つの事実が浮かび上がる。
ひとつ目。失点92はリーグ断トツ最多。首位ヤクルトの58失点と比べると、同じ21試合で34点も多く奪われている。防御率4.06もリーグ最下位で、投手陣の苦しさがそのまま順位に直結している。
ふたつ目。打率.252はリーグ2位タイ水準。打線が崩壊しているわけではない。問題は「投げれば点を取られる」ことに尽きる。
みっつ目。失策15はリーグ最多。守備のミスが投手の失点を余計に増やしている。投手陣の再建と並行して、守備の立て直しも急務だ。
📋 2026年 中日ドラゴンズ 投手成績一覧(4月23日時点)
全投手の成績を防御率順にまとめた。
← 左右にスクロールできます →| 選手名 | 防御率 | 登板 | 先発 | QS | 勝 | 敗 | H | 投球回 | 奪三振 | 与四球 | WHIP |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 橋本 侑樹 中継ぎ ⚠ 負傷→2軍 | 0.00 | 3 | 0 | — | 0 | 0 | 2 | 3回 | 4 | 0 | 1.00 |
| 吉田 聖弥 中継ぎ | 0.00 | 2 | 0 | — | 0 | 0 | 0 | 2回 | 2 | 0 | 0.50 |
| 柳 裕也 先発 | 1.00 | 4 | 4 | 4 | 1 | 0 | — | 27回 | 22 | 5 | 1.00 |
| メヒア 中継ぎ | 2.35 | 8 | 0 | — | 0 | 0 | 3 | 7.2回 | 4 | 1 | 0.78 |
| 根尾 昂 中継ぎ | 2.45 | 7 | 0 | — | 1 | 1 | 1 | 7.1回 | 11 | 1 | 0.82 |
| 金丸 夢斗 先発 | 2.84 | 4 | 4 | 3 | 1 | 2 | — | 25.1回 | 22 | 3 | 1.18 |
| 大野 雄大 先発 | 2.84 | 3 | 3 | 2 | 1 | 1 | — | 19回 | 18 | 5 | 1.00 |
| マラー 先発 | 3.38 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | — | 5.1回 | 5 | 1 | 1.13 |
| 牧野 憲伸 中継ぎ | 3.52 | 9 | 0 | — | 0 | 1 | 1 | 7.2回 | 3 | 5 | 1.43 |
| 髙橋 宏斗 先発 | 4.44 | 4 | 4 | 2 | 0 | 3 | — | 24.1回 | 23 | 13 | 1.60 |
| 齋藤 綱記 中継ぎ | 4.50 | 8 | 0 | — | 0 | 1 | 1 | 6回 | 6 | 2 | 1.67 |
| 中西 聖輝 先発 | 5.23 | 2 | 2 | 0 | 0 | 1 | — | 10.1回 | 13 | 4 | 1.45 |
| 仲地 礼亜 中継ぎ | 5.40 | 2 | 0 | — | 0 | 0 | 0 | 5回 | 6 | 1 | 1.40 |
| 櫻井 頼之介 先発 | 6.39 | 4 | 3 | 1 | 0 | 2 | 0 | 12.2回 | 14 | 5 | 1.82 |
| 藤嶋 健人 中継ぎ | 6.75 | 7 | 0 | — | 0 | 1 | 3 | 5.1回 | 0 | 3 | 1.50 |
| 勝野 昌慶 中継ぎ | 7.36 | 4 | 0 | — | 0 | 1 | 0 | 3.2回 | 7 | 4 | 1.91 |
| 梅野 / 松山 / 杉浦 ほか | 10〜15点台 | 各2〜3登板。苦しい登板が続く | |||||||||
😔 苦しみの根っこ――数字が語る投手陣の構造的問題
🔴 ブルペン崩壊が最大の病巣
順位表が全てを物語っている。チーム失点92はリーグ断トツ最多で、首位ヤクルト(58失点)より同試合数で34点も多く奪われている。防御率4.06もリーグ最下位だ。先発陣は柳・大野・金丸が防御率2点台をマークしているにもかかわらず、である。その答えはブルペンにある。
本来「勝ちパターン」を担うべき藤嶋健人が防御率6.75、勝野昌慶が7.36。さらに松山晋也11.57、梅野雄吾15.43、そしてアブレウは防御率108.00(0.1回4失点)という衝撃の数字まで並ぶ。先発が粘っても、ブルペンが試合をひっくり返してしまう悪循環が、借金13の正体だ。
🔴 失策15(リーグ最多)が投手陣をさらに苦しめる
見落とせないのが失策15というリーグ最多の守備のミスだ。広島のわずか3と比べると、その差は歴然。守備のほころびが余計な失点を生み、投手の防御率をさらに悪化させる。投手陣の再建と並行して、守備の立て直しも急務だ。
🔴 髙橋宏斗の「四球問題」
今季最大の誤算のひとつが、エース候補・髙橋宏斗の制球難だ。4先発で与四球13はあまりにも多く、K/BBも1.77と低い。奪三振は23と球の力は健在だけに、四球でリズムを崩して0勝3敗・防御率4.44という数字は本来の姿ではないはずだ。
✨ それでも、光は確かにある
✦ 柳裕也 ── 4先発全てQS達成という圧巻の安定感
今季の柳裕也は4先発・4QS・防御率1.00・WHIP1.00という完璧に近い数字を残している。4先発全てでクオリティスタートを達成したのは柳だけ。4月3日のヤクルト戦では4年ぶり5度目の完封、2026年NPB公式戦の「両リーグ初の完封勝利」も記録した。
✦ 金丸夢斗・大野雄大 ── 先発2・3番手も2点台をキープ
金丸夢斗は4先発・3QS・防御率2.84。1勝2敗と負け越しているが援護不足が主因で、与四球わずか3というコントロールの良さが光る。大野雄大は3先発・2QS・防御率2.84・WHIP1.00。37歳にしてこの数字は本物だ。4月18日の甲子園では6回2失点・11奪三振と4年ぶりの2桁奪三振を記録した。
✦ 根尾昂 ── リリーフで異彩を放つ奪三振率13.50
ブルペンが苦しいなか、根尾昂が防御率2.45・7.1回で11奪三振(奪三振率13.50)という鮮烈な数字を刻んでいる。K/BBも11.00と圧倒的で、ブルペン再建の切り札になりうる存在だ。
✦ メヒア ── ブルペンの安定勢力、橋本は復帰待ち
メヒアは8登板で防御率2.35・WHIP0.78と踏ん張っている。橋本侑樹は3登板で防御率0.00という好数字を残したまま負傷で2軍調整中。復帰すれば即戦力として大きな安定感をもたらしてくれるはずだ。
✦ 中西聖輝・櫻井頼之介 ── 球団史上初ルーキーW開幕ローテ
ドラフト1位・中西聖輝は2先発・10.1回で13奪三振とポテンシャルを見せている。ドラフト2位・櫻井頼之介は0勝2敗・防御率6.39と苦しんでいるが、ルーキーが一軍先発マウンドで経験を積んでいること自体が財産だ。新人2人の同時開幕ローテ入りは球団史上初の快挙。
🐉 ファンへ――数字を見ても、まだこれからだ
正直に言う。今のドラゴンズの投手陣は苦しい。先発が粘っても、ブルペンが崩れる。その繰り返しがこの借金13をつくり上げた。
でも、数字をよく見てほしい。
🔵 金丸夢斗+大野雄大 ── ともに防御率2.84。先発2・3番手も揃っている。
🔵 根尾昂 ── 奪三振率13.50・K/BB11.00。ブルペンの救世主候補が出てきた。
🔵 髙橋宏斗 ── 奪三振23。四球さえ減れば、一気に本来のエースに戻る。
🔵 中西聖輝 ── 10.1回で13奪三振。将来のエース候補の素材は折り紙つき。
⚠ 橋本侑樹は防御率0.00のまま離脱中。復帰すればブルペンに大きな安定感をもたらす。
先発上位3人の防御率を並べれば、柳1.00・金丸2.84・大野2.84。これはリーグ優勝を狙えるレベルの数字だ。そして順位表を見れば、打率.252はリーグ2位タイ水準。打線は崩壊していない。あとはブルペンの整備・髙橋の復調・守備の安定。これらが噛み合えば、このチームは怖い。
シーズンはまだ4月。143試合のうちまだ21試合しか消化していない。
それを信じながら、今日も竜のユニフォームを着た男たちを応援しよう。



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